節分の時季に食べる長野県の郷土料理って?

長野県

突然ですが、節分といえば何を思い浮かべますか?
多くの人が、豆や恵方巻をイメージしますよね。

しかし、なかには昔から伝わる郷土料理を食べる地域も。
その一例として、今回は長野県で節分の時季に食べる料理についてご紹介します。

節分に食べるものといえば?

節分には、恵方巻を食べる人が多いですよね。この恵方巻を食べる習慣は、実は2000年代に広まったもの。それ以前は、地域ごとにさまざまな料理が食べられていました。

特に、今回ピックアップした長野県は面積が広いため、県内でも少しずつ食文化が違います。そんな多様な郷土料理のなかから、この記事ではいも汁」と「やしょうまをピックアップしました。

【郷土料理①】いも汁

いも汁とは、すりおろした長芋にだし汁を加えた料理です。とろろ汁とも呼ばれ、長野県北部で節分の日によく食べられています。

いも汁は長野県の南部でも親しまれていますが、年始に食べるという点で北部とは異なります。北部では長芋を鬼の角や金棒に見立て、「鬼退治」の意味合いが込められているそうです。

家庭によっては、ゆずを添えたり卵を加えたりすることもあります。そのまま汁物のように飲むほか、麦飯にかけて食べる方法も人気です。

ぬめり成分が風邪予防に効果的

栄養面におけるいも汁の特徴といえば、長芋のぬめり成分。これはムチンと呼ばれる物質で、粘膜の働きをサポートする効果があります。のどや鼻をウイルスから守ってくれるので、風邪予防にもおすすめ。寒い時期こそ、食べたい料理ですね。

また、ムチンはたんぱく質の消化・吸収をスムーズにする働きもあります。運動の後に、肉や魚と一緒に食べれば効率よくたんぱく質が摂取できますよ。

しかし、とろみがあってスルスル入るとろろは、思わず食が進みがち。イモ類は野菜のなかではカロリーが高めなので、気になる人は量に気をつけてくださいね。

【郷土料理②】やしょうま

画像出典:JA長野

やしょうまは、長野県北部から中部にかけて食べられているお菓子です。団子に近いもちもちとした食感で、ほのかな甘みを楽しめます。

節分とは話が逸れてしまいますが、元々やしょうまはお釈迦様がなくなったとされる2月15日に食べられていました。現在は2月から3月と長い期間で食べられるようになったため、節分の時季になるとお店に並ぶ初春のお菓子として知られています。筆者は保育園のおやつの時間に、やしょうまを食べた記憶があります。

やしょうまの基本的な材料は、米粉・砂糖・塩・水の4つだけ。材料をすべてこね合わせて蒸し、さらにこねて模様や形を作って再度蒸します。食紅やヨモギ、ゴマなどで色を付けた生地で、さまざまなデザインのやしょうまが作られるのも特徴的です。

ダイエット中のおやつに最適

米粉で作られているやしょうまは脂質やカロリーが控えめで、ダイエット中も罪悪感なく食べられます。2度蒸すことで弾力と歯ごたえが増し、少ない量でも満足感を得られますよ。

それだけでなく、シンプルな材料なので小さい子どものおやつとしても最適。グルテンを取らないよう、気をつけている人にもおすすめです。そのままで食べるほか、トースターやフライパンで軽く焼いてから砂糖醤油でいただいても美味しいですよ。

長野県の季節の郷土料理を味わってみて

節分の時季に食べられる郷土料理には、いろいろな意味が込められているのが面白いポイントです。さらに、滋味深くて栄養面でも無駄がないので年代を問わず食べられるのも嬉しいですね。

また、今回ご紹介した「いも汁」と「やしょうま」は、家でも簡単に作れます。この季節ならではの郷土料理を、ぜひ味わってみてください。

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