工業地帯として知られる三重県の四日市市には、とんてきという名物料理があります。昔から地域で愛されてきたご当地グルメですが、健康面でもメリットがたくさんある料理です。
そこで今回は、とんてきの特徴から効果まで、様々な魅力をご紹介します。
とんてきって何？
とんてきとは、豚肉のステーキのことを指します。しかし一般的なポークソテーとは異なり、黒っぽい色の濃いソースとたっぷり入ったニンニクが特徴です。
また、分厚い肉に切り込みを入れた野球のグローブのような形も特徴的ですが、現在は短冊状に切ったタイプも増えています。
とんてきに注目が集まりはじめたのは、1950年代ごろ。「来来憲」という中華料理店の看板メニューであり、工場に勤める人たちのスタミナ料理として人気を博しました。
ご当地グルメが集まる全国イベントに出店してからは、噛み応えのある分厚い豚肉とニンニクが香る濃厚なソースでリピーターが続出。現在は三重県の名物料理として、四日市市を中心に様々な店で提供されています。
メリット色々！とんてきの効果と栄養素
とんてきはスタミナ料理として有名ですが、ほかにも体に嬉しい効果が期待できます。
ポイントは、豚肉に含まれるビタミンB1。様々な効能のある栄養素であり、とんてきとして食べることによって効率よく吸収できます。
具体的にはどんな効果があるのか、チェックしてみましょう。
体力アップ
豚肉に含まれるビタミンB1にはエネルギーを作る効能があり、体力の向上に繋がります。とんてきがスタミナ料理といわれるゆえんですね。
一般的に、エネルギー＝炭水化物のイメージが強いですが、炭水化物が体内でエネルギーとして使われるためにはビタミンB1が不可欠です。なぜなら、ビタミンB1が炭水化物の分解を助けて効率的にエネルギーを作るから。ビタミンB1と一緒に炭水化物を摂ると、糖質が無駄なくエネルギーになるので体力もアップします。
疲労回復
とんてきには、疲れを軽減する効果も期待できます。
そもそも疲れの原因になるのは、エネルギーを使うときに発生する乳酸。急に走ったときに、足がずしんと重くなるのが良い例ですね。
この乳酸を分解し、体にためないようにすることで疲労回復させるのが、豚肉に含まれるビタミンB1です。
さらに、とんてきに入っているニンニクは、ビタミンB1の吸収を助けることが分かっています。本来、ビタミンB1は体に取り込まれにくい栄養素ですが、ニンニクに含まれるアリシンと結合することで吸収率がアップするのです。
豚肉に含まれるビタミンB1をたくさん摂って効果を高めるには、ニンニクたっぷりのとんてきが最適だということですね。
アンチエイジング
とんてきは肌の健康を保ち、老化を防ぐのにも有効だといわれています。その理由は、とんてきに必ずといっていいほどついてくるキャベツの千切りにあります。
キャベツに含まれるビタミンCは、美肌効果が期待できることで有名です。さらにビタミンCは、肉や魚などのたんぱく質と一緒に摂ることでコラーゲンを作ります。
つまり、豚肉とキャベツの組み合わせはコラーゲンの生成を促し、肌を整えるのに効果的なのです。
すでにご紹介した通り、豚肉にはビタミンB1が豊富。ビタミンB1は皮膚を若々しく健康に保つ働きもあるので、二重のアンチエイジング効果が期待できます。
ただの付け合わせ野菜と軽視せずに、キャベツもとんてきと一緒に味わいましょう。
三重県のご当地グルメでパワーチャージ！
四日市市のソウルフードであるとんてきは、味はもちろん栄養価も高い優れた料理です。育ち盛りの子どもから毎日忙しいお父さんお母さんまで、みんなが元気になれますよ。
本場のとんてきは見た目にも迫力があるので、三重県を訪れた際にはぜひ味わってみてください。
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