今回ご紹介するのは、長野県北部の郷土料理「笹寿司」。日本で笹といえば、七夕の飾りやパンダのイメージが強いですよね。しかし、長野県では戦国時代から料理にも使われていたんです。
さらに、「寿司」というとダイエットには不向きな印象があるかもしれませんが、実は体に嬉しいことも!歴史や栄養など、いろいろな角度から笹寿司について解説します。
長野県の笹寿司とは?
笹寿司とは、長野県北部の飯山地域に伝わる郷土料理。笹の上に酢飯を載せ、さらにその上に具材を載せます。また、笹寿司とはいうものの、笹はラッピング兼お皿のような役割です。形としては、現代の「おにぎらず」に近いですね。
メインの具材は山の幸
寿司の具材といえば、海鮮を思い浮かべますよね。しかし、長野県は海のない県。ですから笹寿司には、キノコや山菜・くるみといった山の幸を使います。
家庭によって載せる具材はさまざまですが、よく使われるのは椎茸の佃煮や大根のみそ漬け。季節によっては、ワラビやゼンマイなどを甘辛く炒めたものも載せられます。彩りやアクセントとして、錦糸卵や紅ショウガが添えられることも。
こういった具材を使うことで、魚介類の載った一般的な寿司と比べて素朴で優しい味わいになります。また、酢飯のさっぱりとした味に加えて、笹のさわやかな香りも特徴です。
ルーツは戦国時代
(画像:上杉謙信と武田信玄一騎打ちの像)
実は、笹寿司には「謙信寿司」という別名もあります。これは戦国時代の武将上杉謙信が、川中島の戦いに笹寿司を持って行ったという逸話によるものです。
酢飯と笹には、どちらも抗菌作用や防腐効果があります。そのため、笹寿司は長期保存に向いていたのです。箸を使わずにおにぎりのように食べれるということもあって、戦に持っていくにはぴったりの料理だったわけですね。
そんな歴史を経て、近現代ではお祝いやおもてなしといった「ハレの日」の料理として笹寿司が親しまれています。ちなみに筆者は、茶懐石の料理として笹寿司をいただきました。
どうして笹寿司がダイエットフードなの?
ここからは、栄養面から笹寿司についてご紹介していきましょう。
寿司はご飯がメインなので、ダイエットでは避けたほうがいい気がしますね。しかし、実は食べ過ぎなければダイエット中にもおすすめの料理なんです。
お酢のダイエット効果
笹寿司がダイエットにいい理由のひとつが、酢飯です。お酢を使ったダイエット法がたくさんあることからも、酢が体に嬉しい効果をたくさん持っていることは予想がつきますね。
具体的なお酢の魅力は、脂肪の燃焼を促すこと。酸味のもとであるクエン酸が、新陳代謝をアップして脂肪をどんどんエネルギーに変えてくれます。また、クエン酸は疲労回復にも効果があるので、エクササイズをしても疲れが残りにくくなるはず。
とはいえ、お酢を飲む習慣をつけるのは大変。そこで、より身近なご飯に混ぜて摂るのがおすすめです。
冷めたご飯で満腹感をキープ
笹寿司は、基本的にご飯が冷めた状態でいただきます。この冷めたご飯は、温かいものに比べて血糖値の上昇が緩やかであることが分かっています。
血糖値の急上昇を防ぐことで満腹感が続き、間食や食べ過ぎの防止に効果的。また、脂肪を溜めにくい体質へと変化したり、血中コレステロールが減ったりといった働きも期待できます。
一般的な寿司は一口サイズで、パクパク食べてしまいがちですよね。しかし、笹寿司の多くは小さめのおにぎりくらいのサイズです。少しずつゆっくり食べられて満足感を得やすいうえに、食べ過ぎを防げますよ。
海なし県ならではのお寿司を味わってみよう!
長野県に伝わる笹寿司は、山の恵みを使った少し珍しいお寿司です。笹の緑が鮮やかなうえ、手のひらサイズのご飯は見た目にもかわいらしいですよ。
さらに、満足感を得やすくてヘルシーなのも嬉しいポイント。長野県北部を訪れたら、ぜひ味わってみてくださいね。
読書とダンス、そして旅行に行っておいしいものを食べることが好き。
1つでも新しい発見があるような記事を目指して、執筆をしています。
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