揚げ物や炒め物など、日々の料理に油は欠かせません。菜種油やごま油など種類もさまざまですが、今回は三重県桑名市を中心に親しまれている「米油(こめあぶら)」についてご紹介します。
米油とは?
米油は、江戸時代に桑名市で生まれたとされています。三重県の北側にあたる北勢地域ではスーパーにも並んでおり、一般家庭から給食まで幅広く使われるほどの人気です。
そんな米油の原料は、玄米。なかでも、米ぬかと呼ばれる胚芽から油が抽出されます。
胚芽には栄養価が高いことで知られる玄米の養分が凝縮されているので、米油も体に良いことが想像できますね。
健康・美容に嬉しい! 米油の特徴
ここからは、米油の栄養素について具体的にご紹介します。ほかの植物油との違いや、体にもたらす効果なども合わせてチェックしましょう。
脂肪酸のバランスが良い
植物油の多くは、リノール酸やオレイン酸といった複数の脂肪酸で構成されています。比率は油の種類によってさまざまですが、米油は含まれている脂肪酸のバランスが良いのが特徴です。
そのため、いくつもの脂肪酸を過不足なく摂れるのが米油の魅力。体内で生成ができない必須脂肪酸の類も、十分に摂取できます。
油に含まれる脂肪酸には、血中のコレステロール値を整える役割があります。コレステロールの値が正常に保たれるということは、つまり血液がサラサラであるということ。その結果、動脈硬化や高血圧などの予防に繋がります。
1つの脂肪酸が多すぎたり少なすぎたりすると、コレステロール値は整えられません。効率よくコレステロール値を整えて血液をサラサラにするには、脂肪酸をバランスよく含む米油がおすすめですよ。
ビタミンEが豊富
現代の日本人が食事から摂取するビタミンEの、およそ30%は植物油から摂っているといわれています。植物油には、少なからずビタミンEが含まれることが分かりますね。
しかし、米油には特にビタミンEが豊富です。なかでも、「スーパービタミンE」と呼ばれるトコトリエノールが多く含まれています。
ビタミンEには抗酸化作用があり、細胞を活性酸素から守って健康に保つ働きがあります。トコトリエノールは特に抗酸化作用が強く、即効性もあるのが特徴。
ガンや動脈硬化の予防のほか、肌の老化を防いで美しく整える効果も期待できます。
γオリザノールを含んでいる
γオリザノールとは、植物油のなかでも米油にしか含まれない成分です。
ポリフェノールの一種なので、抗酸化作用があります。こちらはホルモンや自律神経のバランスを整え、更年期障害やストレスからくる胃腸の不調などを緩和する効果が期待できます。
また、メラニンの生成を抑える働きがあるのも特徴的です。シミやくすみのない美肌づくりのサポートをしてくれるので、女性には特に嬉しいですね。
さらに、γオリザノールはアレルギー対策ができることも近年の研究で分かってきました。アレルギーを引き起こすIgE抗体の働きを抑え、アトピーや花粉症などの症状を軽減することが期待されています。
油を替えてヘルシーな食生活を
カロリーの高い油は、健康やダイエットを意識する人には敬遠されがち。しかし、三大栄養素のひとつである脂質に大きく関係する食品でもあるので、適度に摂取することが大切です。
毎日のように料理に使う油の種類を替えれば、体内では少しずつ変化が起こるでしょう。コレステロール値が気になる人や美肌を目指す人は、ぜひ日々の食事に米油を取り入れてみてください。
米油は味や香りにクセが少なく、さまざまな料理に合うことから三重県北部で親しまれてきました。日本人の主食であるお米を原料としているので、和食との相性も抜群ですよ。
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