熊本県の名物といえば、馬刺しを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。馬肉は味の良さはもちろん、ヘルシーであることからも注目を集めています。
そこで今回は、馬肉がヘルシーといわれる理由を徹底調査!さらに、熊本県で親しまれている理由や歴史についての豆知識もご紹介します。
古くから親しまれている馬肉
「馬力」という言葉があることから分かるように、馬はかなりの力持ち。だからこそ、農耕や移動などで古くから人の生活に欠かせない動物として重宝されてきました。さらに、およそ2000年前には日本各地で食用肉としても親しまれていたことが分かっています。
しかし、熊本県で馬食文化が根付いたのは400年ほど前の安土桃山時代。豊臣秀吉による朝鮮出兵で、食糧が尽きてしまったことが発端といわれています。そのときに、肥後藩(現在の熊本県)の藩主が、移動や戦闘のために連れていた軍馬を食べたそうです。
空腹に耐えきれず、やむなく食べた馬は予想以上においしかったのでしょう。朝鮮出兵後も馬は食用として愛され、次第に一般の人たちにも広まったと伝わっています。
「桜肉」の由来は?
馬肉は「桜肉」と呼ばれることもありますよね。この理由には諸説ありますが、有力な説は2つです。
1つは、新鮮な馬肉の切り口がピンク色だから。もう1つは、桜の咲く時期に馬肉が美味しくなるからです。
馬は冬を越すために、寒くなると餌をたくさん食べて脂肪を蓄えます。そのため、春に出荷される馬肉はひときわ脂がのっているそう。そこで、「桜の咲く時期に食べごろを迎える肉」=桜肉ともいわれているようです。
馬肉がヘルシーといわれる理由は?
熊本県の名物として人気の馬肉ですが、最近はヘルシーなことでも注目を集めています。そこでここからは、馬肉が健康に良いとされる理由をチェックしてみましょう。
高たんぱく・低脂質
赤身の馬肉100gあたりのたんぱく質量は、約20g。高たんぱくなことで知られる鶏のささみが24g程度なので、かなりのたんぱく質量であることが分かりますね。
一方で、脂質は100gあたり2.5gです。これは、皮のない鶏むね肉のおよそ半分。ちなみに、カロリーも100gあたり102kcalで、ささみとほとんど同じくらいの数値です。
そのため、カロリーや脂質を制限したいダイエット中の人には特におすすめ。また、筋肉量を増やしたい人も効率的にたんぱく質を摂取できますよ。
グリコーゲンが豊富
グリコーゲンとは、糖質の一種です。カキやシジミといった貝類に多く含まれる栄養素ですが、馬肉にもたっぷり含まれています。このグリコーゲンが多いからこそ、馬肉は食べたときに甘みを感じられるともいわれていますよ。
グリコーゲンは主に肝臓と筋肉に蓄えられ、血糖値を維持したり筋肉を動かすエネルギーを生み出したりします。肝臓のエネルギー源ともいえるので、肝機能の回復・向上といった効果も期待できます。
糖質の一種というと太りそうな印象を受けますが、グリコーゲンは体を動かすのに欠かせない栄養素。馬肉に含まれるグリコーゲンは炭水化物ほど多くないので、ダイエット中の糖質補給にも最適ですよ。
肉類ではトップクラスの鉄分量
生の馬肉100gには、およそ4.3gの鉄分が含まれています。これは鉄分が多いとされる牛ひれ肉の、倍近い量です。レバーなどの内臓系を除けば、肉類ではトップクラスの鉄分量と言えるでしょう。
肉や魚に含まれる鉄分は「ヘム鉄」といい、植物に含まれる「非ヘム鉄」よりも吸収率が良いのが特徴。そのため、不足しがちな鉄分を効率よく摂取できます。青魚やレバーにも鉄分は豊富ですが、クセがあって苦手な人という人は馬肉がおすすめです。
調理法はさまざま!馬肉を味わってみよう
熊本といえば馬刺しが有名ですが、馬肉は煮ても焼いてもおいしい食材です。地元では、肉じゃがやしゃぶしゃぶなどの家庭料理にも使われているそうですよ。
また、ほどよく引き締まった弾力のある食感や、溶けやすく甘みのある脂も馬肉の魅力。低カロリーで脂質も控えめなので、たくさん食べられるのも嬉しいですよね。調理法や部位によって味わいが変わるので、機会があったらぜひ食べ比べてみてくださいね。
読書とダンス、そして旅行に行っておいしいものを食べることが好き。
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